


「十五才 学校IV」以来10年ぶりとなる山田洋次監督の現代劇。
女手一つで娘を育ててきた姉(吉永小百合)と大阪で芸人にあこがれながら破天荒な
暮らしを送る弟(笑福亭鶴瓶)が姉弟を演じる家族ドラマ。
夫を亡くした吟子(吉永小百合)は、東京のある商店街にある薬局を女手一つで切り盛りしながら娘の小春(蒼井優)を育て、義母の絹代(加藤治子)と3人で暮らしていた。やがて、小春の結婚が決まり、結婚式当日を迎えるが、吟子の弟・鉄郎(笑福亭鶴瓶)が紋付はかまで大阪から現われ、披露宴を酔っ払って台なしにしてしまう。


★ 映画感想 (1)
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白羽 弥仁
2010.03.14 22:26:33
勝手な事をしてふっといなくなる、かつての寅さんと似たようなキャラクターを大阪人鶴瓶に託した山田監督。
吉永小百合を筆頭に、ワンシーンしか出ないような脇役に至るまで寅さんファミリーで固めています(さすがに倍賞千恵子さんは出て来ませんが)。寅さん流の喜劇だけでは映画が成立しにくい現在、終末医療という社会問題を融合させることは必然だったのでしょう。
人が死んで行く様子、というのをここまで克明に丁寧に示すことで山田監督は「ちゃんと生き、ちゃんと死ぬ」ことの大切さを訴えます。それは鬼気迫る粘っこさとリアリズムです。
一転、ラストの吉永小百合の義母加藤治子の台詞で、我慢していた涙腺も堤防決壊。ダメ押しで泣かせる巨匠のワザには脱帽でした。お勧めです。